工事中  工事中

オサムシの仲間


エゾカタビロオサ
 
ホソアカガネオサムシ

アオオサ 

アオオサ

アオオサ 

アキタクロナガオサムシ

マイマイカブリ クロナガオサムシ

アキタクロナガオサムシ
     

クロナガオサムシ

アカガネオサ

アカガネオサ

コアオマイマイ

コアオマイマイ

ミヤママイマイ(ヒメマイマイ)


オサムシ類はカタビロオサムシ類を除いて後翅が退化し,飛ぶことができない。
そのため大きな移動ができず,分布に制約をうけ,地理的に隔離されることにより
同種でも地域的に体色や体形がさまざまに変化する。
アオオサムシも例外ではなくいくつかの亜種に分けられている。
DNAの分析から2系統に分けられることもわかってきた。
マイマイカブリはその顕著な例である。 
未完成版
信州のオサムシ
オサムシ亜科 Carabinae 
オサムシ族 Carabini 
カタビロオサムシ亜族 Subtribe Calosomina 
クロカタビロオサムシ Calosoma maximowiczi (Morawitz)
黒色で、前胸背と上翅の両側縁部はふつう緑色に光り、ときに全背面にかすかな金属光沢がある。下面にはほとんど金属光沢がない。前胸背の両側のふちどりは後角部に達し、背面は横しわ状に密に点刻される。上翅の条溝は規則的、背面に2列に数個から数十個の緑に光る凹点を持つ、♂の前肢ふ節3節は広がる。平地〜山地まで林や森のあるところにおり、成虫は春から現れて地表や樹上で蛾の幼虫などを捕食し、やがて交尾、産卵をし、幼虫は夏に現れる。新成虫は盛夏に出現するらしく秋遅くまでいて、土中や埋もれた朽ち木の中で越冬する。体長:23〜35mm。
Calosoma maximowiczi
アオカタビロオサムシ Calosoma inquisitor cyanescens Motschulsky
黒色、背面は普通緑〜銅色の金属光沢を帯び、両側は多少とも緑色を帯びる。下面は黒いが、腹部には、緑〜銅緑色の光沢がある。クロカタビロオサによく似ているが、前胸背側縁のふちどりは後方で消える。上翅の各2列の凹点はやや大きくて緑〜金銅色に光る。♂の前肢ふ節3節は広がる。平地〜山岳地帯まで森林のあるところに多く、樹上にいて蛾の幼虫など他の虫を捕食するが、しばしば木のない山頂に気流により運ばれる。移動性は大きい。体長:19〜24mm。
Calosoma inquisitor cyanescens
エゾカタビロオサムシ Campalita chinense Kirby
黒色で、背面は金銅〜銅色の鈍い金属色を帯び、上翅には各3列の金色に光る大凹点があり、表面にはややうろこ状の平たい顆粒が密にある。♂の中・後けい節は強く曲がる。主に平地の畑や草地にすむが、山地でも見られる。成虫は土の中にもぐって越冬するが、他の時期はいつでもおり、昼は草むらの中などに隠れ、夜、地面を歩きまわって、他の昆虫などを食べる。後翅が発達しているので灯火に飛んでくることもある。卵は土中に1個ずつ産みつけられる。幼虫も夜行性で、昼は土中にひそみ、夜、地面に現れて蛾の幼虫などを食べる。体長:26〜34mm。
Campalita chinense Kirby
オサムシ亜族 Subtribe Carabina
アカガネオサムシ Carabus granulatus telluris Lewis
体は黒色。体上面は弱い金銅から緑色の光沢がある。頭部はかなり密に点刻があり、複眼は大きく、強く突出する。上翅には各3条の鎖線状の隆条と、その間に強い隆条をもつ。成虫は5〜9月に出現。他の昆虫の幼虫やミミズなどを捕食する。体長18〜30mm。
Carabus granulatus telluris
ホソアカガネオサムシ Carabus vanvolxemi vanvolxemi Putzeys,1875
黒くて背面はやや平たく、暗銅褐色、ときには紫銅色や緑色を帯びる。頭はまばらに、前胸背は密に小黒点をもち、前胸は後方へ少しせばまる。上翅は同じように稜状の隆条があり、3行おきに小さいくぼみで分断され、各間室はほぼ1列の顆粒がある。下面両側は密に細かい点刻がある。主に山地にすみ、夜行性。成虫で土中や朽ち木で越冬する。体長19〜26mm。
Carabus vanvolxemi vanvolxemi
オオオサムシ亜属 Subgenus Ohomopterus Reitter,1896 
クロオサムシ種群 Albrechti speces-group 
ヤマトオサムシ
体長17〜22mm。全体に黒色。体の背面は金銅色に緑色の光沢をおびる。緑色をおびる個体もあある。肢の脛,付節,口ひげ,各節基部はそれぞれ赤褐色。頭部の上面には皺と細かい点刻がある。前胸背板は広く,後方で狭まる。後角は鈍く,突出は弱い。側縁の剛毛は 3 本で側縁部の縁どりは細い。明らかな正中線があり,基部両側ははっきり広く凹むが浅い。上翅はわずかに膨らみ,長卵形。上翅間室の隆条は均一で第 1 次間室より第 3 次間室のほうが凹む。条溝の刻み目は弱い。通常♂の触角は第 5 〜 7 節下面に無毛部を有し,前脛節の内縁は中央部より先でやや角張る。陰茎の先端部は丸みをおび,外縁の隆条はある。 後翅は退化。
Carabus yamato (Nakane,1953)
亜種:
ヤマトオサムシ ssp. yamato
ミナミヤマトオサムシ ssp. kinkimontanus
キタヤマトオサムシ ssp. takanonis
シモイナヤマトオサムシ ssp. shikatai
ミカワヤマトオサムシ ssp. ojikai  
マルバネオサムシ Carabus (Ohmopterus) albrechti okumurai (Ishikawa,1966)
エチゴオサムシ交雑個体群 Carabus hagai × echigo
エチゴオサムシ Carabus echigo
エサキオサ Carabus albrechti esakianus (Nakane,1960)
オオオサムシ種群 Dehaanii species-group 
チュウブオオオサムシ
体長23〜38mm。黒色。背面は弱い光沢があり、前胸背板の側部と上翅は青紫色をおびるかわずかに暗銅色をおびる。触角は長く、上翅中央にも達します。明瞭な第4第一次間室があり、少なくとも中央部では鎖状を形成。交尾片は長三角形でほぼ左右対称。 後翅は退化。
Carabus dehaanii punctatostriatus
アオオサムシ種群 Insulicola species-group 
ミカワオサムシ Carabus arroianus (Breuning,1934)
体長21〜30mm。体の背面は銅色,金銅色,暗銅色もしくは黒色で,緑色の光沢をおびる個体が多く,緑色となる場合もある。肢は黒色,脛節は赤褐色,付節は赤褐色または黒色となる。♂前脛節内縁は中央近くで膨らむが角張らない。触角の第 5 〜 7 節下面に無毛部が認められる。交尾片は細い鉤状,基部付近で曲がる。先端部の側面は圧せられず,上下に扁平もしくは棒状となるため,よく似た他種からの区別は容易。 後翅は退化
亜種:
ミカワオサムシ ssp. arrowianus
カケガワオサムシ ssp. komiyai
テンリュウオサムシ ssp. nakamurai
イセオサムシ ssp. murakii
ヒダオサムシ ssp. hidaosa
ミノオサムシ ssp. minoensis
ミハマオサムシ ssp. kirimurai
テンリュウオサ Carabus arroianus nakamurai (Ishikawa,1966) Carabus arroianus nakamurai
ミカワオサ Carabus arroianus arroianus (Breuning,1934) Carabus arroianus arroianus
アオオサムシ Carabus (Ohomopterus) insulicola
体は黒色。体上面は金緑色で金属光沢があり、ときの赤銅色の個体も現れるが、地方的な色彩の変化が多少ある。(光沢が強く、金銅色、赤銅色、緑銅色、黄緑、黄褐色、緑など色彩の変化に富む。)上翅には各4条の鎖線状の隆条があり、第4条は顆粒列となる。触角は短い。交尾片は大きく、鉤形で、先端部は側面が圧っせられ、広い垂直部を形成する。成虫は5〜10月に出現し、森林に生息する。夜行性で夜間歩きミミズなどを捕食する。体長25〜33mm。
亜種:
アオオサムシ ssp. insulicola
キタアオオサムシ ssp. kita
アワシマアオオサムシ ssp. awashimensis
カントウアオオサムシ ssp. kantoensis
オクトネアオオサムシ ssp. okutonensis
サドアオオサムシ ssp. sado
シナノアオオサムシ ssp. shinano
キソアオオサムシssp. kiso
コマガネアオオサムシ ssp. komaganensis
シナノアオオサムシ Carabus (Ohomopterus) insulicola shinano Ishikawa et Ujiie,2000
体長 22〜33mm。背面は光沢が強く、金銅色、赤銅色、緑銅色、黄緑、黄褐色、緑など色彩の変化に富む。触角は短い。交尾片は大きく、鉤形で、先端部は側面が圧せられ、広い垂直部を形成する。
シナノアオオサムシ ssp. shinano
キソアオオサムシ ssp. kiso
コマガネアオオサムシ ssp. komaganensis
分布:本州(中部以北でその西限はほぼ糸魚川・静岡地質構造線に一致する)
Carabus insulicola kiso Ishikawa et Ujiie,2000 Carabus insulicola kiso
Carabus (Ohomopterus) insulicola komaganensis Ishikawa et Ujiie,2000 Carabus insulicola komaganensis
Intergaradational populations
between C.i.kita and C.i.shinano Nagano Prefecture
Intergaradational populations between
C.i.kita and C.i.shinano Nagano Prefecture
トゲオサムシ群 Sponulati 
マークオサムシ Apotomopterus maacki aquatilis (Bates,1883)
体は黒色。体上面には弱い銅緑色の光沢がある。全体に幅広くやや偏平。前胸は大きく、幅広く、正中溝は深く、基部両側に深い凹陥部をもつ。上翅には各3列の隆条があり、強く隆起している。成虫は5〜10月に出現し、泥炭地など主に平地の湿地に生息し淡水の貝類を食べるらしい。体長:27〜34mm。
信州から記載されたというが現在は見られない。
Apotomopterus maacki aquatilis

アキタクロナガオサムシ 
Apotomopterus porrecticollis porrecticollis (Bates)
黒くて光沢が弱く、前胸背は紫青色を帯び、上翅側縁と側片や、胸下両側に青みがある。頭は細かい点刻と両側の深い溝があり、眼の間にはしわ条がある。前胸は幅より長く背面の正中溝は明らか、密に小点刻と横しわがあり、後部両側にやや溝状のくぼみがある。上翅は各3条の細い稜状の鎖線隆条があり、第2条は前端が強くくぼむ。隆条間にはやや弱い3隆条があり、条溝部は粗く顆粒をそなえる。寒いところでは朽木の中で越冬し、暖地では土の中で越冬する。体長:24〜33mm。
多条オサムシ群 Multistriati 
セアカオサムシ Hemicarabus tuberculosus (Dejean et Boisduval,1829)
体は黒色。頭部、前胸背板は赤銅色で多少緑色光沢があることが多い。上翅は銅色から暗銅色で、側縁部は赤銅色から金緑色に光る。上翅に各3条の縦長の大顆粒があり、その間に小顆粒の列がある。触角第3節は平たい。成虫は5〜9月に出現し、畑地や草原にすみ、ガの幼虫などを捕食する。 後翅が退化。体長16〜23mm。
Hemicarabus tuberculosus
クロナガオサムシ 
Leptocarabus procerulus procerulus (Chaudoir)
黒くて光沢が鈍く、上翅は光沢がない。からだは細型、前胸は長さと幅が同じか、やや幅の方が広く、両側前半はふつう弧状に側方に張り出す。前胸背は細点刻と細かい横しわを一様に密にもつ。上翅は長く、きわめて細く弱い隆線があり、3行おきに長い鎖線状になって、多少他より明らか。ふつう稜線間に1列の細かい顆粒を所々に認められる。主に低山地〜山地にかけて、森林とその周辺にすむ。成虫は地表面で生活し、日中は石や木片などの下や土中にかくれ、夜に活動するが、秋には日中でも地面を歩きまわる。成虫は年中採集されるが、冬は土の中で冬眠する。体長:25〜33mm。
オオクロナガオサムシ 
Leptocarabus kumagaii Komiya et Kimura,1974
体長28〜36mm。クロナガオサムシに似るが一般にやや大型。前胸背板は幅広く、後角は丸く、強く後方に突出する。内袋先端部の縁膜は角化し、暗褐色で1対の突起となるが、外角は丸い。 後翅を欠く。
Leptocarabus kumagaii Komiya et Kimura,1974
  ホソクロナガオサムシ(キタクロナガオサ) Leptpcarabus arboreus (Bates,1883) 

体長18.5〜35mm。黒色または赤褐色で背面は光沢を欠く。前胸背板側縁部は細く縁取られる。後方をのぞきほぼ均一に隆起する。正中線は細く、明瞭。オスの交尾器は内袋先端部の縁膜がほとんど角化せず、突出しない。
亜種:
エゾクロナガオサムシ ssp. arboreus
コクロナガオサムシ ssp. exilis
オクエゾクロナガオサムシssp. pararboreus
イシカリクロナガオサムシ ssp. ishikarinus
カリバクロナガオサムシ ssp. karibanus
リクチュウクロナガオサムシ ssp. pronepta
シモヘイクロナガオサムシ ssp. shimoheiensis
キタカミクロナガオサムシ ssp. kitakamisanus
デワクロナガオサムシ ssp. akitanus
ムツクロナガオサムシ ssp. nepta
トウホククロナガオサムシ ssp. parexilis
ホソクロナガオサムシ ssp. tenuiformis
ミョウコウホソクロナガオサムシ ssp. babai
ヤツホソクロナガオサムシ ssp. shinanensis
チチブホソクロナガオサムシ ssp. ogurai
フジクロナガオサムシ ssp. fujisanus
サンプククロナガオサムシ ssp. horioi
オンタケクロナガオサムシ ssp. gracillimus
ハクサンクロナガオサムシ ssp. hakusanus
オオミネクロナガオサムシ ssp. ohminensis  
ホソクロナガオサ 
Leptpcarabus arboreus tenuiformis (Bates,1883)
関東北部の山地に産し、体はやや細型で、上翅の隆条はよく発達する。
Leptpcarabus arboreus tenuiformis (Bates,1883)
チチブクロナガオサ Leptpcarabus arboreus ogurai (Ishikawa,1969)
ミョウコウクロナガオサ Leptpcarabus arboreus babai (Ishikawa,1968)
ヤツクロナガオサ Leptpcarabus arboreus shinanensis (Born,1922)
サンプククロナガオサ Leptpcarabus arboreus horioi Nakane
南アルプスに産し、小型で、上翅側縁の光沢部はやや広く、隆条は変化が多い。
Leptocarabus araboreus horioi (Nakane,1961)
オンタケクロナガオサ Leptocarabus araboreus gracillimus (Bates,1883)
  アルマンオサムシ Leptocarabus harmandi (Lapouge,1909) 
アルマンオサ Leptocarabus harmandi harmandi (Lapouge,1909)
ゴスジアルマンオサ Leptocarabus harmandi quinquecatellatus (Ishikawa,1986)
ニシアルマンオサ Leptocarabus harmandi mizunumai (Ishikaea,1972)
ヤツアルマンオサ Leptocarabus harmandi karasawai (Ishikaea,1966)
オクタマアルマンオサ Leptocarabus harmandi okutamaensis (Ishikaea,1966)
アカイシアルマンオサ Leptocarabus harmandi akaishiensis Ishikawa,1986
マイマイカブリ Damaster blaptoides Kollar,1836
細長い大型の甲虫、頭胸部が細く、上翅は紡錘〜細長い卵形で左右が融合して開かず、後翅が全く退化して飛ぶことができない。そのため地方的変異にとんでいる。成虫も幼虫も地表にすみ、食肉性でカタツムリやミミズなどを食べる。マイマイカブリの名はカタツムリの殻に頭を突っ込んで食べ、殻をかぶることによる。平地〜山地にかけて林に多く、成虫はおもに夜活動し、捕えると肛門から刺激臭のある液を出し、これが人の皮膚に触れるとピリピリする。冬は土中か朽木中に潜入して越冬する。幼虫は昼、落葉の下などにおり、夜間に活動する。 
体長 26〜65mm。体形は非常に細長い。大あごは非常に長い。前胸背板は細長く、側縁は中央部より低い。
亜種:
マイマイカブリ ssp. blaptoides
ホンマイマイカブリ ssp. blaptoides
エゾマイマイカブリ ssp. rugipennis
サドマイマイカブリ ssp. capito
アオマイマイカブリ ssp. fortunei
キタカブリ ssp. viridipennis
コアオマイマイカブリ ssp. babaianus
ヒメマイマイカブリ ssp. oxuroides
オキマイマイカブリ ssp. brevicaudus
ミヤママイマイカブリ ssp. cyanostola
コアオマイマイカブリ Damaster (Damaster) blaptoides babaianus Ishikawa,1984
マイマイカブリの地方的な亜種であるが、かなり変異があり、頭胸背の金属色は赤紫色より青紫色、まれには緑藍色あるいは赤銅色、上翅は光沢がなくあらい顆粒があり、かすかに紫藍色を帯びるが、前胸が緑を帯びる個体では緑がかる。翅端の突起はごく短いが明らか。♂の前肢。のふ節は基部3節の下面に絨毛をもつ。成虫も幼虫も地面で生活し、おもに夜活動し、成虫はカタツムリのほか種々の虫を捕食するが、幼虫はカタツムリしか食べない。成虫は春〜秋にかけて活動し、冬はおもに枯れ木や切株の皮下や土の中で越冬する。卵は土の中に1個ずつ産みつけられ、大きい。体長:28〜43mm。
分布:本州(山形・宮城・福島・新潟・長野)。
ヒメマイマイカブリ Damaster blaptoides oxuroides (Schaum)


       
東日本オサムシ研究会(1989) 東日本のオサムシ ぶなの木出版,225pp. オサムシ
       
       



(C) 2010 Shinshu Ikimono Club, All Rights Reserved
信州いきもの?楽部

戻る

トップページ

inserted by FC2 system